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2012年4月11日 (水)

複雑な心境

先日行われた児玉杯。

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この日、川口先生は、県立武道館の方で『福井県安全指導講習会』の講師として講習を行わなくてはならず、自分と善雄先生の2人で引率することになりました。

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結果は、低学年Aチーム3位、高学年Aチーム準優勝、高学年Bチーム交流戦準優勝と優勝こそ逃しましたが、まずまずの結果だったと思います。

全体的に、今取り組んでいる足技の強化が形となって現れてきているということと、自分より実力のある相手に対しても投げきることのできる技が身についてきていると感じることが出来ました。

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小学生のときの結果にとらわれず、基礎的な積み重ねをして行こうという方針をもとに乱取り練習を減らし、打ち込み、投げ込みの練習を多く行っていったことが、結果的に試合で良い方向へ作用したと思います。

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そして何より、勝っても負けても『良い試合だった』といえるような、気持ちの良い試合が多かったということが自分としては良かったと思います。

このことに関しては、たくさんの先生方、保護者の方からお褒めの言葉をいただきました。

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特に、今回調子の良かった6年生のT太とY未の二人の活躍は光っていたと思います。

ただ・・・・

確かに短期間で力をつけてきたと感じることが出来たのですが、同時に不安な部分もありました。

それは、特に調子の良かったT太の柔道に良く見られました。

今回、T太は決勝の代表戦で判定負けをした以外、全試合勝利しています。団体戦でポイントゲッターとしての役割をしっかり果たしていました。

が、その投げ方が非常に危険な投げ方になっていたということが気に掛かります。

全身を大きく使い、思いっきり技にはいる。そこまではとても魅力的だったのですが、そのあとの極め方が問題。

相手を投げきろうとしたときに、相手をコントロールしきれず同体で倒れたり、頭から突っ込むような形になったりします。

取りきろうとと言う気持ちが、だんだんそういうふうな極め方に繋がっていったのでしょうか。

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残念な事に、準決勝のときに相手選手を投げた際、怪我をさせてしまいましたsaddown

本来の柔道を行えば、『怪我をしない、怪我をさせない柔道』というものが正しい柔道だと思っています。

そういう観点から考えたら、今回のT太の柔道というのは、自分達が求めている柔道とは違うものだったと感じてしまいます。

色々な先生方、保護者の方に頑張っている教え子の頑張りを評価して頂き、自分もうれしいのですが、反面このままではダメだという複雑な気持ちでいました。

試合当日の日は、純粋に子供達の健闘を称え、T太にも『色々な先生方が褒めていたぞ』と伝えましたが、試合後、ビデオを見返していくうちにこのままではダメだと強く思うようになりました。

そこで昨日、練習日ではなかったのですが、急遽、試合参加者を中心に集まってもらい、道場2階の多目的ホールにて、ビデオを見ながらの研究会を行いました。

様々な課題点、そして何より、投げきる柔道の重要性、安全性を確認しました。みんなノートを片手に真剣に聞いてくれていました。

この部分の修正は、小学生では本当に難しいことだと思っています。勝負事にとってはマイナスなことかもしれません。

でも、この部分をしっかり意識しての勝負こそが柔道の大事な部分ではないでしょうか?

映像の中には、豪快に投げているも、しっかり極めなかったがために一回転して腹ばいに落ちている映像もありました。引手、つり手のコントロールが未熟なために起こったこの現象。しかし、巻き込んでポイントを取るよりはこういう形になるというほうが、良いのかもしれません。

余談ですが、このときの審判の判断は『一本』!!正式なルール上では、一本ではなかったと思います。
後で、その審判の先生と話したときに、『あの形まで行けば一本でよいのではないか?そこを下手に背中を付けさせる意識させると巻き込み技が増えていってしまう可能性があるのではないだろうか?』という考えを聞かせていただきました。

『なるほど!!そういう考えもありだな。』と思いました。本来のルールとは違うことなので申し合わせる必要があると思いますが、子供達の安全を考えるが故の判断であると感じました。

話を戻しますが、巻き込んでポイントを取ってくるよりも、たったまま投げてくるというほうが川口道場の理想に近いと思いました。ただ・・・・・非常に難しいことではありますがcoldsweats02

それではなかなか勝負事に勝てないような気がしますが、それでも、このこだわりの先には一本を取りきる勝負に強い柔道へと繋がっていくと信じております。

今回の試合は、子供達の成長と、大きな課題との間で複雑な心境ではありましたが、子供達の健全な成長のためこれからもこの難しい課題に挑戦して行きたいと思います。

また、この大会で、子供達以外のところでも素晴らしいと思えることがありました。それは、先生方の情熱を感じることが出来たからです。

ひとつは、コメントもいただきました金井M先生の涙です。この日、大阪では、全日本カデの試合が行われており、その大会で、H鍋選手、S川選手の二人が見事日本一の栄冠を手にしました。この吉報を電話で聞いたM先生は思わずcrying

子供達の指導に情熱がなければなかなか流せない涙だと思います。こういう子供達に対して愛情を持った指導者になりたいと思いました。

そしてもうひとつは、審判に対する情熱です。この日、閉会式のときにいつもお世話になっているS先生に呼び止められ、『前回の大会で、決勝戦での判断は、君の判断で正しかったんだよ。気になって色々文献を調べたら、A級ライセンスの資料に書いてあった。あの判断で正しい』と、教えてくださいました。

前回の試合のときに自分は決勝戦の主審を務め、そのときの判断がいまいちだったと落ち込んでいました。そのときの審判の事をわざわざ調べてくださり指導してくださいました。

本当にありがたい事です。

そういえばこの日も、審判をしている先生方に対しても、まめに声をかけて、色々と指導されていました。

審判を行うということは、あまり好んで出来ない場合が多いです。柔道の審判は、瞬時の判断が要求され、とても難しく、その上、ドンだけ勉強して自信を持って判断したとしてもまわりから『あの審判は間違っている』などの批判の声が耳に入ってきます。

でも、そんな審判の先生に対してこのように熱心に指導してくださる先生がいてくださると、審判をするということに自信が持て、審判に対して楽しみがもてると思います。

このような熱心な先生がいてくれるおかげで、子供達の白熱した試合が行われるということを身をもって感じることが出来ました。

このような先生方の情熱に少しでも追いつけるようこれから自分も頑張っていきたいと思います。

最後になりましたが、今回試合を企画運営していただいた越前市柔道連盟の先生をはじめとした関係者の皆さん本当にありがとうございました。

今後ともよろしくお願い致します。

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コメント

情熱・・・・・・

良いですねsign03

柔道に対する、子供たちに対する情熱だけは持ち続けた指導者でありたいと思います。

福井国体に向けてみんなで盛り上げていけると良いですね。

みんな、本当に強くなっていて感心しています。

投稿: カニーマン | 2012年4月11日 (水) 14時52分

いつもお世話になっております。金井Jr.保護者のyama母です。毎回ブログを読ませて頂き勉強させていただいていますhappy02
柔道に関しては初心者で専門的なことは分かりませんが、川口道場さんの練習や試合、礼儀に対する姿勢はいつも尊敬し目標にしていますshine今回も
『怪我をしない。怪我をさせない柔道』というものが正しい柔道
という記事に心打たれ、思わずコメントさせて頂きました。
わが道場にも近年低学年の入部が増え、怪我が本当に心配だと思っていたところでしてcoldsweats01
これからも、いろんな所でお世話になります。宜しくお願いしますhappy02

投稿: yama母 | 2012年4月12日 (木) 09時31分

カニーマン先生コメントありがとうございます。
子供達の白熱した試合もよかったですが、この日何より素晴らしかったのは指導者の先生方の情熱でした。
この姿勢はしっかり見習って行きたいと思います。
もちろん先生の、県立武道館で勉強会をしたあと、児玉杯に顔を出すという行動力も情熱がなくては出来ないことだと思うのでしっかり見習わせていただきます。

投稿: 赤ペン先生 | 2012年4月12日 (木) 10時08分

yama母さんコメントありがとうございます。
いつもブログを読んで下さっているとの事、本当にありがとうございます。
この怪我に関しては、今本当に大事にしていきたいと思っているところであります。
残念なことに、日本では柔道をやっていての重大な事故が、本当にたくさん起こっています。
しかし、海外では、本当に事故が少なく、オランダでは25年前に1件の事故が起こっただけでそれ以後は重大な事故が起こっていません。
要は指導のやり方をしっかりしていけば、安全に柔道での教育が出来るのです。
柔道とはもともとが殺し合いの中から生まれた技術です。その中から、危険なものを排除していくことで、安全に行うことが出来、柔道ならではの教育性のある魅力が生まれてきます。
柔道の魅力に関して、yama母さんは、お子さんを通じて感じられていると思います。
この柔道を正しく理解しなくては、もともとの危険な技術になってしまいます。
柔道をすれば、投げられ痛い思い、つらい思い、悔しい思い色々経験します。でもこの経験が、相手をいたわり、思いやり、そしてやさしさへと繋がっていくと思います。
試合の勝ち負けのみを重視すれば、相手をかばう様な動作は、全力を出すことを妨げてしまいます。
でも、このかばう気持ちこそが、柔道を通じて学ぶ一番大事な部分ではないでしょうか?
そういう意味では、金井さんも丸岡さんもその部分を非常に大事にしているように思います。
人生の基礎となる少年少女時代!!この時期に、柔道を通じて『命の尊さ』を学び、安全にかつ健全に成長していってもらえるとうれしいです。
まだまだ、自分自身が未熟で子供達に正しく柔道を伝え切れていませんが、皆様方の力を借り正しい柔道の普及に力を注ぎたいと思います。
長々とすみませんcoldsweats01
これからも、色々とお世話になることがあると思いますが、何卒よろしくお願い致します。

投稿: 赤ペン先生 | 2012年4月12日 (木) 11時21分

ほんのつぶやきにこんなに深いお返事がいただけるとは・・感動ですweepありがとうございます。
子供を通じて柔道の魅力奥深さにどんどん填っていますlovely子供のたちの心身の成長を見ているのは本当に楽しいですhappy01
こちらこそ宜しくお願いしますhappy02

投稿: yama母 | 2012年4月12日 (木) 12時23分

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