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2012年2月24日 (金)

形への想い

自分は、今、固の形という形を勉強し、練習している。

形と聞いて、皆さんはどのようなイメージを持つだろうか?

色々なイメージがある中で、少なからずこういうイメージがあると思う。

『昇段のために、しなくてはならない面倒くさいものthink

実は、自分が以前抱いていた形のイメージですcoldsweats01

昇段をしていく上で、この形がしっかりできて試験に合格しなくては昇段していく事ができないので、仕方なく形の練習をしていました。

しかし、福井県に帰ってきて、川口先生の元で仕事をするようになり、川口先生が出場していた形競技大会というものに興味が出てきて、なんとなくはじめた形。

このとき、川口先生が、全国大会で3位入賞し、祝賀会が行われみんなでお祝いをしている姿を見て、『形もこういうふうに評価してもらい。入賞したらお祝いしてもらえるんだ』という完璧に邪な思いから、形の競技に足を踏み入れました。

初めて出場した形の大会で、なんと北信越準優勝。このままやっていればすぐに全国上位に入れると思っていました。

ところが次の年、絶対優勝できた!!と思ったのにまた準優勝。

その判定に納得がいかず、『もう形なんてやめてしまおう。』とすら思っていました。

しかし、形の練習をするようになってから、感じるようになってきた独特の魅力。そしてそれでも負けた悔しさから、『もう一回一から形を見直して来年頑張ろう』とペアのTさんと話をして、今まで以上に形の勉強と練習を行った。

色々な先生に習いにいったり、上手い人の動画を見て、教本を読み、動きの一つ一つを研究して行きました。そうする事で新たな発見が・・・・

動き一つ一つの意味を見つけることが出来ました。

そうすると、今までとは違う魅力に気付いてきました。なんというか新たな知識を身につける楽しみ、出来ない事ができるようになる喜び、何か忘れかけていた柔道を始めたばかりの頃の新鮮な喜びがありました。

そうして向かえた3年目の形。北信越で見事優勝。そして夢にまで見た全国の舞台。

そこで、3位入賞という結果を残す事ができました。しかも全日本の強化選手入りを果たすというおまけ付き。

形の練習を頑張って本当に良かった。と思いそしてこれからもっと頑張ろうという気持ちになりました。

そして、参加した形の強化合宿。超有名な先生方に指導を受ける中で、非常に困った問題が・・・・coldsweats02

形の競技をしたことのある方は経験した事のあることだと思うのですが、Aという先生が教えてくれた技術と、B先生が教えてくれた技術。まったく同じ箇所であるにもかかわらずまったく逆のことを言われるときがあります。

このとき『じゃあ一体どっちをやればいいの?』という、迷路に迷い込んでしまいます。

勉強していけばしていくほど、こういう部分が増えていき、形をやればやるほどわからなくなるという不思議な感覚に襲われます。

そんな迷いも抱えながら、参加した2回目の強化合宿。そのときに、固の形を指導してくださったF島先生が、形についての想いを語ってくださいました。

『今、形の世界選手権、アジア選手権のためにこうやって強化合宿と称して、みんなで研究、練習しているわけであるが、本来、形は競技にして競い合うものではない。形は、嘉納師範が研究を重ねて生まれた理合いを、後世に残し、勉強研究を続けていけるようにするためにあるものであって、本来は形を勉強しているものがその勉強で見つけた理合いを、言葉ではなく動きで表現するというものであると思う。だから、体の大きなもの、小さなもの、力の強いもの、柔らかいものそれぞれの特徴を生かした形があると思う。それを競技にするということで動きを一本化し、同じような動きになるようにして、みんながそこを目指すというのは、形本来の目的から外れることだと思う。しかし、競技となり行っている以上日本は負けることは出来ない。難しいところだ』

F島先生のお話を聞いて、はっとさせられました。

固の形の教本には、実は細かい逃げ方は、書かれていない。『たとえば、このように逃げます。』という書き方がされています。

それをはじめ見たときは『例えば・・・・ではなくてはっきりこう逃げるって書いてくれれば楽なのに』って思っていました。

でもこういうふうに書かれているから、『じゃあこうやって逃げたら、どうやって対応するかな?』って考えるようになり、自分なりの理合いを考えるようになっていました。

形って実はこういう理合いを考え研究するっていうことに意味があるのかな?ってこの話を聞いたとき思いました。確かにこういう研究をするようになってから新たな形の魅力に取り付かれたようにも思います。

そうしてこうやって考えた理合いを、言葉ではなく動きで表現できたとき、ものすごく充実感があり達成感がありました。

そういう、観点で合宿の最終日に、世界チャンピオンの演武を見学したとき、本当に素晴らしいと感じました。今までも上手いな~って思ってましたが、その理合いの表現力に感動させられました。全日本大会では気付けなかった部分です。大会のときは、チャンピオンとの差がわかりませんでしたが、このときははっきりとした差を感じました。

F島先生の話を聞いた後に、このような誰かと比べるような事をしてはいけないと思いつつも、自分の理合いを表現するという事の差をありありと感じてしまい。そして悔しく思いました。

でも、この悔しいと思う気持ちが次の練習に向かっていくモチベーションになるとも思っています。

F島先生のお話を聞いて形の競技というものの存在意義すらどうなの?って思ってしまいますが、この競技があるから、形に対してこのように想うことも出来たし、それによって様々な魅力を感じるようになりました。

今では、このような魅力をいろんな人に伝えて行きたいと想っています。

この形の魅力っていうのは、本当に伝わりにく、とてもマニアックな事を求める事でもあると感じています。

でも自分の周りには、こういう魅力に取り付かれて、わざわざ遠い県外から福井県まで車を走らせて形の練習に来る先生や、女性の方なのに、講道館護身術を練習し、危なくないように自分で柔らかいプチプチ素材を利用して武器を作ったりしながら、唇を紫色になるくらいになるまで練習を繰り返している方がいたり、自分の3位入賞の記事を見て、『俺も今度形の試合に出るからよろしく』とわざわざお電話を下さった先輩がいたりと、形の魅力に取り付かれている人が急増中ですhappy02

でもまずは、自分自身が形を楽しみながら付き合っていくことが大事ですよね。

これからも、形を楽しみながら、形の魅力を伝えて行きたいと思います。

もし形に興味のある方は、気軽に声をかけてください。自分のわかる範囲でなんでもお教えします。ってえらそうですねsweat01

一緒に形を、そして柔道を楽しみましょう!!

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日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

形の演武は本当に美しいです。ぜひ、極めて披露してください。

投稿: パンダ | 2012年2月25日 (土) 11時00分

パンダさんコメントありがとうございます。
形の演武を見て美しいと感じていただけるということは、形をやる人間として非常にうれしく思います。
形は、やればやるほどわからなくなる事が増えていきますが、そういうところを含めて知る喜び、新たな発見を楽しめると思います。
これからも形を通じて柔道を勉強して行きたいです。
出来れば、見ていただいた方に喜んでいただけるような形が出来るよう頑張ります。

投稿: 赤ペン先生 | 2012年2月27日 (月) 11時28分

私が、形の競技会(投の形)に挑戦したのが9年前

形を教えてもらえる師のいない私達は、制定された「かたち」をまねることが「形」と思って練習していました。

もっと良い「かたち」を追求するうちに、「理合」を理解しなければいけないことに気づきました。

北信越を勝って全国にコマを進めて、講道館の夏期講習を受け醍醐先生から指導していただいた時に、やっと「理合」を正しく理解できたように感じました。shine

そして

全日本形競技会・・・ミスはありましたが、その採点は非常に不可解で、(当時は採点表が後日送られてきました)
技の「理合」を無視した曲芸のような形が高得点を出したり、審査員長から高い評価を受けたり・・・また採点の大きくばらつき・・・審査員の目論見?とも感じさせるようなものでした。crying

それで私達は、投の形での競技会挑戦を辞めました。down


しかし昨年から、講道館護身術に挑戦しています。

もちろん最初は「かたち」を覚え
そこから「理合」を理解して

カッコ良く言えば・・・
その「理合」と「リアリティ」の表現方法
ギリギリの中で行う真剣勝負の表現方法を
「形」という枠の中でいかにできるか?を追求しています。scissors

私達の目標は、「競技会で勝つこと」ですので
福島先生の仰るところの形の意義からは外れる部分ではありますが、今回は形の練習を重ねていくうちに「競技会で勝つこと」という目標から・・・次第に「自分たちの納得できる表現をする」というものにウエイトが移ってきてるように感じています。smile

その表現方法が、審査員をも納得させることができれば結果につながる・・・・そう思える部分が生まれてきました。

もちろん「勝つ」ことも忘れてませんよhappy02


投稿: カ | 2012年2月28日 (火) 11時07分

力先生コメントありがとうございます。
先生達は、本当に練習されていますね。
あの練習する姿に、自分達もだいぶ影響を受けて練習に取り組むようになりました。
そのときは、もちろん競技会で勝つためでしたが前回の合宿から、自分達の理合いをしっかり表現できる演武を求めるようになりました。
そのようにするときに心がける部分が
>その「理合」と「リアリティ」の表現方法
ギリギリの中で行う真剣勝負の表現方法を
「形」という枠の中でいかにできるか?

というところに通じると思います。

なかなか思うように行きませんが、自分たちが納得のいく演武ができたとき、競技会でも高評価をいただけると思っています。
そのためには、様々な角度から勉強しなくてはいけないですね。

まだまだ足りないところだらけなので、更に精進したいと思います。
先生方も頑張ってください。応援しております。

投稿: 赤ペン先生 | 2012年2月28日 (火) 15時26分

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