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2011年2月11日 (金)

講道館講習会

昨日の日記にも書きましたが、平成23年2月11日(祝金)に東京の講道館において講道館講習会が行われました。

前日の22:00に福井県を出発rvcar

車中で、講習会のときに何を質問するのかの確認と柔道談義!!

毎年この車中で熱いトークで盛り上がります。

そして東京に着いたのは朝の4:00.

サウナで時間を潰して、朝9:00に柔道の総本山講道館に到着しました。

この日は東京もとても寒く

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と歌いだしたくなるような、雪の舞い散る天気でした。

講道館に着くともうすでに沢山の先生方が講義室に集まっていました。

Img_6946 今回の講義内容はこちら!!

どの話もとても興味のある面白そうな内容です。

特に最初の村上清先生による『フランス柔道連盟の少年柔道における初心者指導法と取り組み』という講義は、車中の柔道談義でも話が飛び出ていた内容だけにとてもうれしくなってしまいました。

10:00講義の開始です。

Img_6948 柔道連盟事務局長であられる村上清先生は御自分がフランスで指導してきた内容を元に色々とフランス柔道連盟の歴史や取り組みそして少年柔道からのシステムについて講義してくださいました。

今回話を聞いて強く興味を持ったところは、まず指導者の資格についてと、フランス少年柔道についての指導システムについてです。

まず、フランスでは、柔道の指導者になるために指導の勉強をしなくてはならず、その資格は国家資格となっています。第1級から3級まであり、1級は指導員として指導が出来る、2級は町道場を開設することが出来る、3級にいたっては国家公務員として柔道の指導に当たることが出来ます。日本では、特に指導者になるということに対しては資格のようなものはありません。

その指導者のほとんどがボランティア的な要素を含み、その指導方法は、自分の経験に基づいて自分が受けてきた指導をベースに行われるケースが多くあるそうです。
そのことにより、それぞれの指導者の経験からくる柔道の指導をより沢山受けることが出来るという利点もありますが、専門的な医学的知識や、指導のやり方に無理が生じてしまい残念ながら大きな怪我につながってしまうケースが多いようです。

日本では、平成21年度調べで約17万人が講道館に登録しております。そのなかで残念ながら死亡事故が6件、後遺症の残る事故が7件も出てしまっております。このような数字を見ると柔道というものは、とても危険な競技であると感じてしまいますよねdown
ところが、フランスでは、同じ21年に調べたデータによりますと、フランス柔道連盟に登録している人口がなんと、55万人強その大半(60%)は少年少女であり、事故の件数を調べてみるとなんと・・・・・・

1件、たった1件の後遺症のある事故だけなのです。

この話を聞くと、柔道に対する正しい指導のシステムがあると大変安全に競技を行うことができるということがわかります。

次に、指導システムについての話をしましょう。

フランスでは、柔道の指導マニュアル本というものがあります。
そして、フランスでは、帯の色が変化する昇級システムがあり、礼法からきっちりじっくり楽しく指導しているそうです。
子供たちの学年で分けるということではなく、子供たちのレベルによってしっかりと級分けをし、レベルの差を作らないことで危険な状態を防ぐことが出来るそうです。大体6歳から柔道をはじめた子は毎年昇級していけるように考えられ、続けていけば16歳で最年少で柔道初段を取得できるようなシステムになっているそうです。
はじめに、礼法の指導をしっかりと行い道徳的な教育を行い、礼儀・謙虚・敬意・誠実・勇気・自制・友情・名誉等を道場に掲げ指導者から子供たちに柔道を通じて身体と精神を健全に形成し、適度に規制していくことで、試合中にどうすることが危ないのか理解させているそうです。
このような話を聞いていて、なんだかすごい敗北感のようなものを感じました。日本で生まれたこの柔道というものの指導において、明らかにフランスのほうが本質的なところをしっかり押えて指導しているように感じたからです。

しかし、日本の柔道も、フランスのこの色々なシステムから学び色々と行動を起こしているそうです。そのひとつが柔道パスポートなるものです。

Img_6951 Img_6949 フランスでは少年柔道登録パスポートというものがあり、そこに柔道の歴史、役割、教育的道徳面、精神面の説明や技の説明、また昇級証明、講習会、合宿参加証明書等も載りこれにより柔道に関しての理解や役に立つ工夫もされています。

これに習って、日本でもこの柔道パスポートが作成されました。

このように、日本も変なプライドを持つより色々と良いところは学び吸収していこうとすれば良いと思います。これも柔道による自他共栄の精神のひとつと考えます。

今回この講義を聞いて大変勉強になりました。

残念ながら時間の関係上途中で話が打ち切られてしまったのですが、先生がお帰りになるところを、待ち伏せし帰り際の廊下で、色々と質問をさせていただきました。

村上先生は、しつこい質問攻めに嫌な顔を少しもなさらずに熱く色々と教えてくださいました。

そして最後に『目に計れる力と、目に計れない力がありこの両方をしっかりと見定めることが出来れば大きな怪我を生むことなく柔道というものを伝えていけるでしょう』という言葉をいただきました。

目に計れる力とは、力学的な力であったり柔道の技術であると思います。この点においては世界的に見ても日本はとても高水準であると思います。

それともうひとつの目に計れない力とはなにか?それは愛情、感情であったりする精神的な力であり、この部分をしっかりコントロールし子供一人ひとりに愛情を持って接することで人間形成に役立つ基本を学ぶことが出来、そして安全に指導することが可能であると教えてくださいました。

この言葉に大変感銘を受けました。

この後、浅野哲男先生による柔道の礼法と柔道ルネッサンスの講義でも、礼法の歴史や作法の本来の目標や武道必修科目に関する問題点、そして公の場だけの礼法についてなど、とても考えさせられる内容の講義を受けました。

午前中、大変中身の濃い講義に、ほとんど寝ていない状態にかかわらず集中して勉強することが出来ました。

これらのことをまた福井県に持ち帰り、各地区で伝達していきたいと思います。

午後からは、全柔連審判委員長であられる川口孝夫先生による少年柔道試合と講道館柔道という、審判のルール説明を受けました。

このことは明日川口道場にて行われる審判勉強会の事と合わせて報告いたします。

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コメント

赤ペン先生、講習会お疲れ様でした。
さすがフランス!といわざるおえませんね。
去年、自分も審判講習会に参加して、柔道の事故についての講習を受けました。自分は低学年を教えていますが、投げ込みの際には補助に付いています。
また、帯や昇級についても、極真空手の様に十級位から別れていてもいいかなと… で、帯もそれに応じて色帯があれば…
そこは賛否両論あると思いますが…
指導する者として、日々勉強だなと、改めて思いました。

投稿: ロードマスターズ | 2011年2月12日 (土) 17時11分

自分も、フランスのシステムに大変興味がありました。

何回も、この日記を理解できるまで熟読させていただきます。

またお会いする機会がありましたら、お話を聞かせてください。

いつも少年柔道の発展の為に、努力される先生方の熱意には感心します。

自分は未熟ではありますが、安全第一を最優先し、今後も少年柔道に携わっていければ幸せです。

福井に、この様に熱意のある先生方がおられる事を誇りに思います。

本日の試合も怪我なく、無事に終了し尚且つ、子供達の成果の発表の場としてふさわしい試合内容であることを願います。

今日も頑張ってください。

投稿: カニーマン | 2011年2月13日 (日) 10時41分

ロードマスターズさんコメントありがとうございます。
フランス柔道連盟の取り組み方指導の方法そして安全管理、とても魅力を感じます。
競技だけではなくその安全性がしっかりとしているという部分をもっと見習うべきだと思います。
試合の勝ち負けも非常に大事ですが、一番大事なのは安全に楽しむ環境であると思います。
この環境を整えるためにはまず指導者がさまざまな角度からの勉強をしていかなくてはいけないと感じました。
今回この講習会を聞いて、心からそのように思いました。

投稿: 赤ペン先生 | 2011年2月13日 (日) 22時34分

カニーマン先生コメントありがとうございます。
今回この講習会を聞いて、フランス柔道連盟のすごさに感心しつつもとても悔しい気持ちになりました。
日本で生まれた柔道、それが世界に認められ沢山の国々で楽しまれるようになりました。
いわば日本の精神が教育的にすばらしいと認められたといってもいいでしょう。ところが、現在この競技人口、登録人口、競技成績、教育方法、そして事故件数、さまざまな角度でみて先に行かれているように感じました。(このように思うこと自体間違っているのかもしれませんが・・・・・・)
先日も大阪で起きた最悪の事故のニュースを見ました。
根性論、精神論、これらも大事だと思います。しかしそれを唱える前にしっかりとした知識、経験、そして倫理を学ぶべきだと思います。
自分なんかもまだまだ勉強不足であると思います。
フランス柔道の良いところをどんどん取り入れそして柔道をよりよいものとして伝えていけるよう努力していきたいと思います。

投稿: 赤ペン先生 | 2011年2月13日 (日) 22時44分

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