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2008年10月31日 (金)

川口道場生物語第7話 Cool girl N ~心に灯った熱き炎~ 2

前回の続き

全国小学生学年別柔道大会福井県予選に向け強化練習を行ない、Nは順調に調子を上げていた。気力・体力共に充実し、見ていても本当に頼もしい練習を行っていた。

大会3日前、最後の調整をかねて、この日は試合稽古をしてみることに・・・・・・

そこで、試合をしていたNに不幸な出来事が起こる。

試合練習中、白熱する試合練習で、Nは右肩を負傷してしまった。それも、自分で手を挙げれないほどの重症。

試合まではあと3日しかない。

すぐに処置をしてみたが、試合にはとても厳しい怪我であった。

『棄権しなくてはならないかも・・・・』

そう思ってしまうぐらいの重症。

しかし、本人は試合に出たいと言う。自分たちはこの状況で出場するかやめるかで非常に悩んだ。
そして、思い切って出場する事を決断。残りの3日は全部治療に時間を費やし、右肩が上がらない状態で試合に出場した。

その全国予選一回戦。相手は良く知る相手であった。
Nは何度かその子に勝利していたので相手の子が気持ちで引いてくれていた。

そのおかげもあって一回戦を開始直後の払い腰で一本とって来た。肩の痛みを感じることの少ない試合であったためにひと安心。

そして決勝戦を迎えた。決勝戦の相手は一筋縄では行かない。非常に力強く、片手のNにはとても厳しい試合でした。途中痛めているほうの肩を寝技で攻められる。
『ヤバイ・・・・』と思ったが、Nは気力で耐え抜いた。
しかし、あきらかに肩の痛みがでているようだ。Nの目にはうっすらと涙が・・・・・

それでもあきらめず、試合終了間際、相手の大外を返して『有効』。そのポイントで勝負が決まった。
大怪我にも負けず、Nは川口道場初の全国出場をものにした。

しかし、全国の切符を手にしたものの、肩の怪我がありしばらくは練習が出来ない状態であった。大会まで3ヶ月あるが、怪我の治療に1ヶ月は最低かかってしまう。まだNは全国で戦えるほどの実力を身につけていない。それなのに治ってからしか追い込んだ練習が出来ない状況に不安がよぎる。

しかしこの怪我によりNはもう一皮むける成長をする事になる。
肩が痛いということで、肩に無理のかからない足払いの1人練習の仕方を教えた。
皆が練習している道場の隅でNは黙々とその練習に励む・・・・・足に重りをつけ、練習日は何百回、何千回と足払いの練習。
N自身もこの練習が好きだった?のか、お母さんの話では、一緒に買い物に行ってもふと見てみると一人で足払いの練習をしている、傍から見たら少しおかしな子になっていたようだ。

その反復練習のおかげで、怪我から復帰した時、この足払いがNの得意技となっていた。これはうれしい誤算であった。怪我で実力が落ちると思っていた自分達の思惑とは裏腹に新しい得意技を身につけ練習に復帰。
練習に復帰した時は久しぶりに練習が出来る喜びからか非常に活き活きとした動きをしていた。

そして向かえた全国大会!!

この年は愛媛県での大会であった。びっくりするほど立派な武道館で、Nの初全国大会の挑戦が始まった。
極度の緊張の中はじまった全国大会一回戦。ここでいきなり全国大会の手厳しい歓迎を受けた。

試合が始まり、相手の子の恐ろしいくらいの気迫に、Nは完全に萎縮してしまう。そのまま何もできないで潰され押さえ込まれてしまった。
痛恨の一本負け。初めての全国大会の試合はこんな苦い経験から始まった。
何もできない、させてもらえなかった試合にNは非常にくやしそうでした。

全国大会は、予選リーグ2試合ある。そして2試合目がはじまった。Nもだいぶん全国大会の畳に慣れたようで、二回戦は、何とか自分の動きを取り戻し、判定ではあるが初の全国一勝を挙げることに成功した。
しかし、リーグ一勝一敗でNの全国挑戦は終了した。

しかしこの経験のおかげで、Nはまた一つ強くなったようである。

道場内でも、実力が1・2を争うほどになってきました。そして光栄なことに北信越の強化指定選手にも選ばれ、様々な経験をつませてもらうことができました。

その中でも、北信越強化合宿では、北信越の強豪たちと一緒に練習する事ができ、そのときに行われた北信越小学生錬成大会と言う大会で、全国小学生学年別柔道大会五年女子40kg超級全国ベスト8の選手と戦い、なんと勝利を収めることができました。

その次に行われた準決勝では全国2位の選手と戦い、敗れはしたものの返されても返されても自分からガンガン攻める柔道ができており、我々指導者を驚かせてくれました。

このほかにも、2月に行われた福井県学年別柔道大会では、5・6年合同の45kg超級に出場。次々と6年生の子達を倒し、なんと5年生の身でありながら決勝戦まで駒を進めました。

決勝の相手は、1学年上の全国出場選手。試合が始まり前半は互角の戦い。しかし中盤に相手は払い巻き込みを連発してきた。その一つで有効を奪われる。そのあと、寝技で惜しいところまでまわすのだが、そこで時間となって敗れてしまった。
しかし、6年生がいる中で決勝まで残るとは上出来の成績だった。

このように、様々な経験をして実力をつけてきたN。

しかし、相変わらず感情を表に出さない性格があるからか、練習では、今ひとつ自分を追い込んだ練習が出来ずにいた。
良い成績を残してはいる。実力も付いてはきている。しかし、しっかり極めきるといった「最後まで取りきる」といった厳しい練習が出来ていないように思っていた。

我々は、その奈桜の練習の取り組み方に物足りなさを感じていた。

そんな時、ある選手との戦いが、奈桜の闘志に火をつけることになるのであった。・・・・・・・・続く

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コメント

Nの足払いに何人の丸岡の戦士が敗れ去ったことか・・・coldsweats02
ケガをしている時こそ柔道に対するモチベーションが出てきますね。Nのその表情からはうかがい知れない情熱thunder  私達も見習わなくてはcatface

投稿: クリリン会長 | 2008年11月 1日 (土) 09時11分

クリリン会長コメントありがとうございます。
Nの足払いは我々が予想していなかったうれしい誤算でした。
怪我をしている時、柔道ができないことにより柔道に対しての気持ちが変化して身についたことだと思います。
普段から感情を表に出さないNgawk
そのNの隠れた感情を少しずつ暴いてここで発表していきたいと思いますbleah
しかし、これがまた難しい作業なんですよね・・・・despair

投稿: 赤ペン先生 | 2008年11月 1日 (土) 20時48分

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