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2008年7月16日 (水)

夏場練習の注意点

最近日に日に暑くなっていっている。日中は30度を超え夏らしさを身を持って感じるようになってきた。
前回もこの様な書き出しで、夏場の敵『弱い自分』にどう打ち勝つように手助けしていけるかが指導者の役割であると綴ったが、(その話はこちら) 指導者が注意しなくてはいけない事はまだまだある。その中でも一番大事で気をつけないといけないことがあるので今回はそのことについて書いてみようと思う。

夏場の練習で気を付けなくてはならないもの、それは・・・・・・・

熱中症  である。

熱中症とは、体温調節が破綻した危険な状態のことをいい、詳しく説明すると

人間は体温を一定(37℃前後)に保っており、暑い時は皮膚から放熱や汗の蒸発によって体温を下げるようになっているが、気温が高いと発汗によって体温を下げる比率が高くなります。

運動時は体内での熱産生が増大しますから、発汗はさらに重要になります。高温環境下では、皮膚から放熱する為に末梢血管は拡張します。また、発汗によって体内の水分が失われるので、水分補給が不足すると血圧低下により立ちくらみ・失神・疲労感といった症状が見られます。発汗によって塩分も失いますから、塩分の補給が不足すると、電解質異常から筋肉の痙攣が起こってきます。

こういった状態を熱中症といいますが、脱水がさらに進行すると発汗が停止してしまい、汗の蒸発による熱放散が出来なくなります。また、血圧を上げるような身体の反応が起こり、皮膚の末梢血管が収縮し皮膚からの放散ができなくなります。こうして体温調節が破綻して異常な高体温となり、臓器障害から死に至ります。

ですから我々指導者は、『弱い自分』に負けてダラダラしているのか、『熱中症』の症状であるのかの見極めが、非常に大事になってきます。

最初の症状は、頭痛、吐き気、ふらつき感、めまい、立ちくらみなど特徴のない症状です。

こういった症状が見られたら熱中症を疑う事が大切です。

もし、熱中症になってしまったら、軽症の場合(失神、痙攣)まず涼しいところへの移動をします。できればエアコンの利いた部屋や車内が良いのですが、なければ風通しの良いところで休ませます。
次に嘔吐に気をつけながら、冷たいスポーツドリンクなどで水分補給をします。道着はなるべく脱がせできれば足のほうを少し高くして寝かせます。症状の改善が見られればそのまま休ませて経過を見ます。筋肉の痙攣がやまない症状などが続くようならば病院を受診します。水分補給、食事後も体重減少が2%以上なら病院を受診した方がよいと思います。

重症の場合(発汗停止)は直ちに病院にいく必要があります。この場合は救急車を手配します。こん睡状態なら気道確保と嘔吐に備えるために回復体位をとり、できるだけ涼しいところに移動して体温を下げる努力をします。このとき気化熱で体温を下げる方法が効果的で霧吹きなどで温水を吹きかけ風を送ります。こん睡状態でなく水を飲む事ができれば冷えたスポーツドリンクを少しずつ飲ませます。
このときに、水を直接身体にかけたり、ただの水やお茶などを飲ませると身体の中のミネラル不足となり熱痙攣がひどくなってしまうので気をつけましょう。

予防法としては、暑くなる前の時期にトレーニングを続けることにより発症しにくくなります。身体が体温を下げやすい身体になるからです。
ほかに、水分の補給です。このときは0.2%程度の塩分を含んだ冷たい水分がよいでしょう。
練習が始まる前、30分ぐらいの時間かけて500ml程度の水分を補給すると予防効果があります。のどが渇いた感じでなくても脱水が進んでいます。のどの渇きを感じる前に積極的に水分補給をすることも必要です。

これからの暑い夏をどう乗り切るかによって子供達の飛躍的な成長が期待できます。しかしその影にこれほどの危険が潜んでいるという事をよく認識し、これからの厳しい夏を有意義に過ごしていきたいと思います。

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日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

大変勉強になりました。私は昔の人間なのであまり知識がなかったのでいい勉強になりました。指導者と言われる以上、知りませんではすまされないし、今後も色々な面で勉強しなければいけないと感じました。
子供の場合見極めが難しいですけどね。

投稿: カニーマン | 2008年7月16日 (水) 18時47分

カニーマンさんコメントありがとうございます。
熱中症は、甘く見ていると命を落しかねない本当に恐ろしい病気です。
指導者がしっかりと管理しておかなければこのような症状で幼い命を落すことになってしまいます。情熱を持って子供達に接し、愛情を持って子供達の体調管理を行うこと!!難しいですが指導者には欠かしてはならないものだとも思います。
これからも色々と勉強して頑張って行きたいと思います。

投稿: 赤ペン先生 | 2008年7月16日 (水) 23時27分

赤ペン先生ありがとうございます。
週一でしか稽古に参加できないからこそ特に子供達の成長も良く分かるのだと思います。
私も子供達に負けない様に柔道家として成長していきたいと思います。
今日は、カニーマンの来る日だと喜んでもらえる指導者になれる様、自分の信念を貫き、他の意見も素直に取り入れ心ある指導をしていきたいと思います。

投稿: カニーマン | 2008年7月17日 (木) 06時21分

昔は怖いことを沢山していましたねcoldsweats02 休憩は駄目。水は飲んではいけなかったし・・・(でも、あらゆる手段を講じて飲んでいましたが、もし馬鹿正直だったらどうなっていたやらcoldsweats01
精神論だけでもいけませんが、我々は細心の注意(義務)で精神力アップupと強い肉体作りを目指したいですねrock

投稿: クリリン会長 | 2008年7月17日 (木) 10時40分

クリリン会長コメントありがとうございます。
確かにそのとおりで、今考えればかなり無茶をしていたと思います。しかし、この無茶をやり抜く事の出来る精神力のようなものは、今あまり見れないかもしれません。
この精神力というのが自分のもとめる強さでもあるので、細心の注意を払いながら子供達にはそのことを気付かれないようにギリギリのところまで追い込んで心も身体も強い子になってもらいたいです。
それと怖いのは練習を頑張る子供達だけではありませんよsign03
夏の炎天下sun汗だくsweat01になって仕事をし、ヘトヘトになって家に帰ったあと、シャワーを浴びて至高のいっぱいbeerをグイグイ飲み干す・・・・・すると大量発汗で塩分が失っているところにシャワーを浴び、皮膚から水分を吸収。さらに電解質が薄まったところにもってとどめのbeersign03
これでも熱痙攣などを引き起こす熱中症になってしまいます。
どうぞ、ビール症候群の皆様お気をつけ下さいshock

投稿: 赤ペン先生 | 2008年7月17日 (木) 13時04分

赤ペン先生のお話しに、もう一つ注意報を付け加えますと・・・happy01
以前、夏場にゴルフを楽しんでいた中年男性が、突然胸を苦しがって亡くなる・・・coldsweats02 といった事故が相次いだのを覚えていらっしゃいますか?これも実は原因は「ビール症候群beer」ですdanger
男性が暑い夏場にゴルフで大量の汗をかき、途中の休憩でビールをがぶ飲みする・・・すると更に汗をかきます。しかし、赤ペン先生がおっしゃるように塩分やK・Na等の電解質が薄まっていますので体は脱水状態になります。すると血液は「どろどろ血」になってしまい、血栓と言われる血の塊が出来やすくなりますdanger この血栓が、心臓に栄養を送る血管で詰まり「急性心筋梗塞」を発症しますshock 高血圧気味の方やや動脈硬化を起こしている中年の男性に多い例です。
夏場、汗をかく仕事をされている皆さん、家に帰ってビールを飲まれるときは、必ず「あて」と一緒に飲みましょう!!そして、がぶ飲みはやめましょう!!
(僕も気をつけます・・・coldsweats01

投稿: 柔道3兄妹の父、裕 | 2008年7月17日 (木) 14時52分

beerhappy02dashbeer至高のひと時、毎回命懸けで晩酌に臨んでおりますsweat01 キンキンに冷やしたbeerは中毒患者の私には何物にも換えれませんcoldsweats01
私の場合、次の日の脱水症状が辛いですねcoldsweats02
お互い、sunyachtwaveビーチの王子様と言われるよう、runシェイプアップを心がけましょうcoldsweats01

投稿: クリリン会長 | 2008年7月17日 (木) 15時22分

今回の赤ペン先生の書き込みを見させていただき、勉強になりました!ありがとうございます。年々暑くなっていくなか、練習している子供達にとって気を付けないと駄目ですね!うちの子供達にも、お茶とかではなくスポーツドリンク等を持ってこさせるようにしたり、窓開けたり等して熱中症等の対策をしていきたいと思います!私自身、汗かきなので仕事していてだるくなったり等あるので気を付けたいと思います!でも、柔道着を着るとそんなのは忘れますね!話しは変わりますが、8月の最初に高体連主催で敦賀で合同練習するみたいですが、たまにはそういう練習に参加したい気分の私です…。

投稿: 越前市柔道スポーツ少年団・湧口 | 2008年7月17日 (木) 18時28分

裕さんコメントありがとうございます。
そういえばゴルフの話しありましたね。暑い時のキンキンに冷えたbeerは、非常においしく天にも昇る気分になれます。でも気をつけないとそのまま天に召されてしまいますから気をつけなければなりませんねhappy01

投稿: 赤ペン先生 | 2008年7月17日 (木) 23時31分

クリリン会長コメントありがとうございます。
ビーチの王子様・・・・・・・ですかgawk
なかなか難しそうです。
ビーチに転がるスイカのようなお腹をどうにかしたいbearing

投稿: 赤ペン先生 | 2008年7月17日 (木) 23時33分

湧口先生コメントありがとうございます。
熱中症はなってしまったときの対処が大切です。それを誤ってしまうと取り返しのつかないことになってしまうので細心の注意を持って子供達を励ましていきましょう。
高体連主催の合同練習に参加されたいとのこと、まだまだ向上しようとする姿勢には頭が下がります。今度機会があれば稽古をつけてくださいね。

投稿: 赤ペン先生 | 2008年7月17日 (木) 23時38分

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